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彼岸花を考える

今朝玄関前に立っていると、いつもの柿の木の下に赤い花を見つけました。彼岸花でした。

地面から50cm。シューと茎を出し、赤い花をつけています。3日前にはなかったので、この3日で咲かせたのでしょうか?それと、田の畔です。この田はよく管理されていて、常に畔の草刈りがされています。その間をすり抜けて 茎を出したのか?強さ、たくましさ、したたかさを感じました。

そこで彼岸花を調べてみました。 

通常植物は、芽が出て、葉が出て、つぼみが出てやがて花が咲きますが、この彼岸花は、彼岸の頃になると、いつの間にか田んぼのあぜあたりに赤色の花をつけます。しかも一斉に。それは彼岸花は、1日に10cm近くも茎を伸ばし、瞬く間に50cm位になり、あの真っ赤な花を咲かせる不思議な花だからです。

彼岸花の別名は、『 曼殊沙華 (まんじゅしゃげ) 』 これは、仏教の経典からきているようで、『 天界に咲く花 』 『 おめでたい事が起こる兆しに赤い花が天から降ってくる 』という意味だそうです。

 

私の住むあたりは、この花を『 舌まがり 』と言って、「茎から出る汁を絶対に舐めてはいけない。ひとたび舐めたら、舌が曲がってしゃべられなくなる」と厳しく戒められていました。

いけないと言われたら、試してみたくなる好奇心のかたまりだった吉田少年は、意を決して茎から出る汁を指先に少々すくい取り、舌につけてみました。多少苦かった記憶はありますが、しゃべられなくなるほどではありませんでした。ただ、少量だったから、難を逃れたのでしょう。無知ゆえの無茶ですので、よい子は絶対にやめましょう。

そんな戒めからなのでしょうか。この花は、別名、葬式花(そうしきばな)、墓花(はかばな)、死人花(しびとばな)、地獄花(じごくばな)、幽霊花(ゆうれいばな)、蛇花(へびのはな)などあやしい名前がそれぞれの地方にあり、その数は全国で1000とも言われているそうです。

 

花言葉は、「情熱」 「悲しい思い出」 「独立」 「再会」 「あきらめ」。あまり良い花ことばでないようなものも含まれます。

そんなあまり良いイメージのない彼岸花ですが、私の誕生月の花でもあり、なぜか私は嫌いではありません。みなさんはどうですか?私は数本刈りとり、家族には不人気ながら「情熱」を強調しつつ部屋に飾ることにしています。

                吉田園長